オーダーメイドの手すりはおしゃれだけど…?「邸別設計品」のデメリットと注意点

新築やリフォームで、空間のアクセントになる「手すり」。せっかくなら自分たちの家にぴったり合わせた「邸別設計品(完全オーダーメイド)」にしたいと考える方も多いのではないでしょうか?

デザインにこだわれるのが最大の魅力ですが、実は事前に知っておくべきデメリットも存在します。

今回は、邸別設計品の手すりを選ぶ際に注意したいポイントを、搬入や現場での取り付けといった視点から分かりやすく解説します。

目次

邸別設計品は、工場で図面通りに一つひとつ作られる「一点もの」です。そのため、一般的な規格品(現場でパーツを組み立てるタイプ)と比べると、以下のようなハードルがあります。

1. 搬入と輸送のハードルが高い

邸別設計品は、分割せずに大きな完成品の状態で運ばれてくることが少なくありません。


・サイズが大きく搬入制限がある:
4mを超えるような大型のものになると、玄関や階段、廊下を通れないなど、搬入ルートの確保が難しくなります。


・クレーンでの搬入が必要になることも:
室内からの搬入が不可能な場合、大きな窓からクレーンで吊り下げて搬入しなければならないケースもあります。


・輸送費用が高額になる:
大型の製品を運ぶため、専用のトラックをチャーターする必要があり、輸送コストが跳ね上がってしまいます。


・壁や床を傷つけるリスク:
一点もので重みや大きさがあるため、搬入時にうっかり壁や床にぶつけて傷をつけてしまうリスクも考慮しなければなりません。

2. 現場での「臨機応変な対応」が難しい

現場で組み立てる規格品であれば、その場の状況に合わせてある程度の「辻褄合わせ」が可能です。しかし、邸別設計品は図面通りにカッチリと作られているため、柔軟な対応が苦手です。

・現場の「不陸(ふりく)」に対応しきれない:
建築現場では、壁や床にわずかな凹凸や傾き(不陸と呼びます)が生じることがあります。邸別設計品はこの寸法のばらつきを吸収できず、綺麗に収まらないことがあります。


・急な変更があると取り付けられない:
工事の途中で現場の寸法や仕様にちょっとした変更があった場合、すでに完成している手すりを取り付けることができなくなってしまう恐れがあります。

3. 納期が長くかかる

オーダーを受けてから図面を引き、現場調査で採寸して、専用の工場で製作するため、どうしても納期がかかります。工期に余裕がない場合や、急ぎのリフォームなどには不向きと言えるでしょう。

邸別設計品の手すりは、空間に合わせた美しいデザインを実現できる素晴らしい選択肢です。しかし、今回ご紹介したように、搬入の難しさ、輸送コスト、現場での調整がきかない点、納期の長さといった注意点があります。


導入を検討する際は、以下のポイントを施工業者さんとしっかり相談しましょう。


・搬入ルートは確保できるか?(クレーンが必要か?)

・輸送費用を含めたトータルコストは予算内か?

・現場での寸法誤差のリスクをどうクリアするか?

状況によっては、現場で長さをカットして辻褄合わせができる「現場組み立て品(規格品)」の方が、コストも抑えられスムーズに設置できる場合があります。それぞれのメリット・デメリットを比較して、ご自宅にぴったりの手すりを見つけてくださいね。

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